納得し余裕のある転職活動を!

まずは転職に家族の了承を得ることが大切

転職活動に入る前に絶対にやっておきたいのが「家族の了承を得る」ということです。
結婚をしているなら妻もしくは夫に、実家で生活をしているなら同居の家族にあらかじめ転職をする予定であるとい言い、協力をしてもらいたいということを伝えておきます。

就職活動をするのは自分なんだし家族にいちいち報告する必要はないと思ったり、余計な心配をかけたくないから就職が決まるまで黙っていたいと考える人もいるようです。

ですがそうした内緒の転職活動というのはかなり精神的にきついものです。
転職活動では終えるまでの平均的な期間は約3ヶ月と言われるので、それまでの間一人ぼっちで全ての重荷を背負うというのはつらいでしょう。

特に転職活動においては全く希望どおりの職業を見つけることができることは滅多になく、数社~数十社からお断りを受けることもあります。

頭では「条件が合わずにお断りになることもあるよね」とわかっていても、いざ断りが続くと次第に自分自身を否定されたかのような気持ちになってきますので、そうした時期の家族の支えというのはとても重要になってきます。

夫婦での生活では転職期間が長くなってしまって収入がない期間が増えるとそれだけ家計にも影響が出てくるので、再就職先が決まるまでは生活水準をちょっと下げるということに同意してもらうことも大切です。

希望に近い転職先を見つけるには

転職活動をする前にやっておきたいことのもう一つが、自分が本当にやりたい仕事は何かという自己分析です。
転職をする理由としては「給与が安い」「就業時間が長い」「人間関係がよくない」「自宅から距離がありすぎる」といったようなことが挙げられます。

求人情報は沢山あるようですが、全ての条件において必ず希望通りになる職場には中々出会うことはできません。
そうしたときに、最も優先させたい条件はどれで、他の条件はどこまで妥協できるかということを考えておくと求人探しもはかどります。

中途採用での面接では採用にあたり条件交渉をすることも十分に可能ですので、希望の給与額や時間など条件を決めておけばより自分の希望にあった求人を探すことができやすくなります。

転職期間が長引いて生活費が苦しくなってきたり、家族に内緒にし続けるのが無理になってきたりすると精神的な余裕がなくなってくるため、自分の希望の職種ではなくとにかく入れるところにしようという気持ちになりがちです。

せっかく転職という大きな人生の岐路を選ぶのに、前よりも条件の悪いところに妥協するのでは意味がありません。
転職期間中の生活や精神を安定させておくことこそが、転職活動成功のための大きなカギとなってきます。

クリエイティブ職に転職するには

希望者が多いが現実は厳しいクリエイティブ職

転職をサポートする立場で相談を受けていると、かなりの割合で転職先として希望されるのがクリエイティブ職です。
中でも20代~30代前半くらいの若い女性で希望する例が多く、広告代理店やWeb系のデザイナー、印刷業者のDTP担当といったデザイン系の仕事に人気が集中しています。

しかし2016年に社会を大きく動かした事件である、2015年12月に過酷労働の末に自殺をしてしまった電通社員の20代女性の例があるように、クリエイティブ系の業務の実態というのは中々に厳しいのが現実です。

うつ病やうつ症状を発症しやすい職業としてクリエイティブ系の職業は上位にランクインしており、長期的に続けていくには相当の体力がなければいけないと言えます。

なぜクリエイティブ職が過酷なのかというと、それは成果物に完成形がないということがまず挙げられます。
実際に製品を作る仕事の場合には、何を持って完成であるかということははっきりわかりますが、クリエイティブ系の場合には何をどこまで手を加えれば正解かということがわかりません。

そのため真面目な性格の人ほどサービス残業など長時間労働をしてでもよりよいものを仕上げようとしてしまいがちで、そこに客先や社内からのプレッシャーが加わることで精神的なダメージを受けてしまうのです。

とりわけクリエイティブ系に仕事を依頼するクライアントの責任者はどういうことか気難しい方が多く、振り回されているうちに仕事をする意味を見失ってしまうクリエーターの卵もいます。

これからクリエイティブ系の仕事を目指されるならば、そのあたりの業界の内情を理解してから進路を決めてもらいたいです。

未経験でも独学でどんどん仕事ができます

その反面でクリエイティブ職というのは完全に実力主義の世界なので、資格や経験がなくてもセンスを伸ばしていくことによりどんどんできることを増やしていくことができます。
逆に言うと「努力をすれば必ず報われる」というわけではなく、「正しい努力をした人が報われる」という世界です。

未経験から世界に入るならば、まず基礎的なスキルとしてAdobeの代表的アプリケーションを使用できるようになり、Webや印刷のしくみについて学ぶ必要があります。

現在はテレビや看板、ポスターのような単純な媒介ではなく、双方向通信が可能なWebやアプリ通信といったものも広告宣伝で当たり前に使われています。

どの分野のクリエイティブ職に就くにしてもそうした新しいメディアへの対応は必須です。
将来を見据えたスキルを備えていくとともに、デザインの基本的なセンスを磨いていくということがこれからのクリエイティブ職に求められる能力です。

意外と癖づいてる?間違った日本語

普段敬語を使っていないということがバレる言葉

面接時にかなり気を使うのが敬語の言葉遣いです。
自分としては目一杯気をつけているつもりであっても、普段から敬語に慣れている社会人の面接官からは「?」と思われてしまうことがあります。

若い人にありがちな敬語の間違いとしては「丁寧過ぎる二重敬語」や「大げさ過ぎる口調・言葉使い」ということが挙げられます。

まず最初の「丁寧過ぎる二重敬語」ですが、最もよくあるのが「お~する」といった丁寧語を2つ以上重ねてしまうというやり方です。

「お話をお伺いしてもよろしいでしょうか」といったような難度も同じパターンにならないように気をつけましょう。

ついついやってしまいがちなのが「~~られる」という言い方ができる動詞の間違いで、「おっしゃられたこと」といったように「おっしゃる」に「られる」という2つの敬語が重ねられています。

他にも「お帰りになられる」や「お越しになられる」と言った言い方も間違いなので「お帰りになる」「お越しになる」といったシンプルな言い方に直しておきましょう。

相手の敬称の使い方も間違いがち

これは社会人になった人でもよく間違っているのを見かけるのですが、取引先や上司などを呼ぶときの敬称にもきちんとルールがあります。

例えば就職活動の担当者が人事部長の田中さんだったという場合、封書の宛名やメールの宛先として記載するべきなのは「人事部長 田中様」もしくは「人事部 田中部長」となります。

しかし丁寧に表現しなくてはいけないと思ってしまうせいか、「人事部 田中部長様」といったような役職に様を重ねて使っていることがよくあります。

「社長様」といったような言い方もよくされていますが同様に間違いで、もし面接の場面で社長のことに触れる場合にも「御社社長の(名前)様」といった表現にしましょう。

さらにおかしく感じられるのがそもそも人ではないものに対してもやたらと「様」をつける例です。
「御社様」「営業部様」といったようなことを面接で言う人もいますので、緊張しすぎないようにきちんと言葉を使うようにしていきましょう。

ゲームのしすぎ?大げさな言葉遣いをしている人も

私達は敬語について、専門のマナー教室などに通わない限り詳しく会話言葉として教わることはありません。
そのためついつい自分がそれまで知ってきた知識の中から「敬語」と思われる文面を使用してしまいがちです。

学生で就活をしているような若い人に時々見られるのが、時代劇のような大げさな言い回しです。
「言う」を「語る」、「行く」を「馳せ参じる」といったような冗談のようなおかしな言い方をしていることがあるのですが、これらはどうもマンガやゲームの影響ではないかと思われます。

履歴書をメールで送付する場合

減少しつつある「履歴書手書き文化」

高度成長期から今日まで、履歴書といえば手書きで作成するものというふうに言われてきました。
書き損じがあった場合には最初から書き直しという大きなハードルもあり、あまり字がキレイでないということにコンプレックスを持つ人にとってはかなり心理的負担であったことと思います。

しかし現在の会社業務においては自筆で記載をしなければいけない場面というのはほとんどなく、逆にパソコンでの文書作成やメール送信の技術の方が実用的となっています。

特にその傾向が強くペーパレス化が進んでいるIT系企業においては、最初から「応募書類はメールで送付してください」と指示をしていることもあります。

これは余計な手間や紙の廃棄物を出さなくてよいというだけでなく、企業側にとっても不採用となった人の書類をいちいち返信しなければいけない手間を省いてくれます。

ただしメールで送付するからといって郵送するときに必要になるビジネスマナーが全く不要になるというわけではありません。
メールで送信するときにはメールなりのビジネスマナーがありますので、失礼のないように指示を守って行うようにしましょう。

書類作成はOfficeソフトもしくはPDFが主流

メール添付用の書類を作成する方法は大きく2つあり、「先に紙で作成したものをスキャンする」場合と、「オンラインで作成したものをそのままデータとして使用する」場合に分かれます。

企業によってはそもそもの履歴書テンプレートが入力フォームとして用意されており、そこに項目を入力すればそれでよいというところもありますがあまり数としては多くありません。

せっかくオンラインで送付をしてもよいという指示があるのにいちいち紙で作成してからそれをデータにするというのは二度手間となるので、できればオンラインで作成できるようにしておいた方が無難です。

作成する履歴書のテンプレートは就職サービスなどでダウンロードすることができますので、そこに名前をつけて保存しておくようにしましょう。

なお顔写真については添付の指示がない場合もありますが、添付するよう指示があるなら写真館など証明写真専門の撮影をするとデータとして取得ができます。

案外見落としがちなのが就活用のメールアドレスです。
普段自分が使用しているプロバイダアカウントのものでもよいのですが、友人や家族向けの場合ふざけた名前をつけていることもあります。

基本的にはメールアドレスが悪いからといって落とされることはないと思いますが、暴力的だったり卑猥な下ネタが入っているようなものは企業に送付するメールアドレスとして極めてふさわしくありません。
就活専用のアドレスをGmailなどで取得して別のアカウントと混同がないようにしておくことをおすすめします。

応募書類の作成ポイントとは

応募書類の送付準備とマナーについて

就職活動の過程でかなり苦労をするのが応募書類の送付です。
就職活動においては一社のみではなく複数の企業に応募をすることになりますが、このときそれぞれの企業が求める書類を準備し、期日に間に合うように送付していかなければいけません。

まず書類作成以前にしっかり理解しておきたいのが、企業に書類を送るときのマナーです。
通常求人票には書類送付先となる住所や担当者の部署・名前が記載されていることと思いますのでまずはそれをもとに送付用の封筒の準備をします。

履歴書を購入するとそこに「履歴書在中」という文字の書かれた小型封筒が入っていることがありますが、就職活動においてはそれは基本的には使用しません。

就職用の書類を送付するときにはA4版の書面を折らずに入れられる角2サイズのものを使用するのが一般的です。
封筒は白色のものと茶封筒がありますが、どちらを使用しても問題ありません。

封筒表面には送付先として指定されている住所と会社名(株式会社を含めた正式名称)、部署名と担当者名(指定がない場合は省略しても可)を縦書きで大きめに記載します。

また表面には「応募書類在中」など就職活動のためのものであることをわかるように左下に赤字で記載しましょう。
履歴書同様に書き損じをしたときは修正液を使用せずできるだけ書き直しましょう。
裏面には自分の住所と氏名をはっきり書いておきます。

送付時には「送り状」をつけるとポイントアップ

新卒の場合送付書類となるのは履歴書とES(エントリーシート)、中途採用の場合には履歴書と職務経歴書となります。
他にも何か指定がある場合には求人票をよく読み忘れないように同封しましょう。

送付書類として必ず必要というわけではありませんが、それらとは別に「送り状」を作成しておくと印象がよくなります。
送り状とはこの封筒にはどんな書類が入っているかということを示すもので、基本的なビジネス文書の規則に則って作成します。

輸送の際に折れたり、雨にぬれることも考えられるので透明なクリアファイルに入れたうえで封筒に入れて送るのが◎。
引用@保育士の求人なら保育のお仕事

ビジネス文書の基本はテンプレートが決まっており、送付する日付と送付先の企業や担当者名、自分の住所氏名を冒頭に記載します。

文章の流れは「頭部挨拶」「この文書の目的(求人への応募の為など)」「末部挨拶」として一旦区切ってから「記」という文字を中央に配置して同封する書類を箇条書きします。

ビジネス文書の基本はネットや書籍に多く紹介されているので、参考にしながら作成してください。
このときあまり個性を出しすぎようとせず、ごく無難にまとめる方が望ましいです。

就職セミナーなどでは送り状に自己PR文章を記載した方がよいと説明していることもありますが、あまり最初から強烈にアピールするよりも、まずは書類選考でビジネスマナーの基本が備わっていることを常識的に示した方が一般的には印象がよくなるのではないかと思います。

職務経歴書と履歴書の違い

職務経歴書とはどういう書類か

中途採用での求人では、最初に履歴書と職務経歴書を送付するように指示されていることがほとんどです。
新卒でしか就職活動を経験していない人にとっては、職務経歴書を作成するのは初めての経験となります。

あらかじめ書式がきっちりと決まっている履歴書と異なり、職務経歴書にはこれといった決まり事がなく自由に記載をしていくことができます。

基本的には履歴書と同じサイズのA4(二つ折りの場合はA3)で作成することになりますが、それ以外はどのように記載してもNGということはありません。

自由でNGがないというと気楽なように思いますが、その自由度がゆえに初めて作成する人にとっては記入方法がわかりにくいものです。

ネットで検索をすると職務経歴書の見本として文面を見つけることができますので、まずはそうしたものを参考にしつつ自分の経歴をより的確に示せるものを選んで作成しましょう。

職務経歴書に記載する内容としては、「職歴」「携わった業務」「保有スキル」「自己PR」などがあります。
書類を作成するときには読む側の立場を想像し、どういったことが書かれていればより魅力的な人材として捉えてくれるかを考えてください。

逆経歴として記載するのがポイント

履歴書の場合には、記載は年台が古い順からの記載となっています。
学歴や職歴、資格取得年月日については古い事項から記載し最新の情報は一番下に書きます。

また賛否両論があるところですが、履歴書は手書きで作成するのが常識となっておりもし書き損じがあった場合には最初から書き直しをすることとなっています。

職務経歴書の場合には手書きで作成することはむしろ少なく、パソコンのワープロソフトなどを使用して作成します。
プリントアウトをしたものを提出しても全く失礼ではなく、むしろこのくらいの書類を作成できるというスキルの証明になります。

記載する内容についても年台順ではなく反対に直近の情報から記載するのが一般的です。
流れとしては、まず冒頭に「職務要約」としてこれまでどんな仕事をどんなふうにしてきたかということを数行でまとめて記載します。

それから逆職務歴として過去の転職について履歴書のように箇条書きをし、そこから勤務中の実績を順番に細かく説明していきます。

最後にまとめとして、以上の職務経歴から自分がどのようなスキルを持っているかということを羅列します。
必須ではありませんが、まとめとして「自己PR」欄を作ってそこに自己分析と今回の求人への熱意を記載しておくとより気の利いた職務経歴書となります。

気をつけたいのが書類に余計な空白を作らないようにするということで、バランスよく文字が配置できるようにレイアウトにもこだわってください。

転職活動におけるポイント

就職活動を成功させる鍵は「スケジュール管理」にあり

新卒であっても中途採用であっても、就職活動を成功させられるかどうかの鍵は何よりも「スケジュール管理」にあります。

就職活動を開始する前に揃えておきたいグッズの1つに「ビジネス手帳」がありますが、これは自分の今後の予定を視覚的に把握することができるというところがメリットです。

新卒の場合は手帳を選ぶなら月ごとの予定を沢山書き込めるタイプのものにすることと、年間スケジュールを一覧で見ることができるものにすることがポイントとなります。

転職を計画する場合も、転職に必要な期間は平均3ヶ月と言われているため全体のスケジュールを把握できるタイプのものにしましょう。

スケジュール管理が大切なのは、書類送付や面接スケジュールにブッキングや予定漏れがないようにするためです。
それ以外にも、あらかじめスケジュール管理をしておくことでダラダラと活動をすることを防ぐことができるという効果があります。

就職活動に成功する人のほとんどが、期間を限定させたメリハリのある活動をしています。
なんとなく行き当たりばったりで就職活動をしてしまうと、結局決まらないまま時間だけがズルズル延びていき最終的に妥協で選んだところに就職することになってしまいます。

便利にできる情報収集ツール

今時の就職活動においては情報収集も必須です。
新卒の場合には学校に会社説明会の案内が来たり、就活セミナーを学校が開催してくれたりと情報集めに苦労することはありませんが、中途採用ではそういうわけにはいきません。

新卒・中途に限らず自分にとって使いやすい情報収集のツールを使いこなせるようにしましょう。
情報収集ツールで最も手軽なのがインターネットですが、よりリアルタイムで求人情報を集めるには就職サービスに会員登録をするのがおすすめです。

就職支援サービスは大手から地元密着型まで数多くの企業が行っていますが、登録をしておくことで自分の希望に近い求人情報をメールなどで連絡してもらえます。

気になる企業があったら必ず公式サイトをチェックして、その企業の概要などを調べるようにしましょう。
大手企業を狙っているなら会社四季報の最新号を購入し、ここ直近の業績についても把握しておくと面接時のアピールに役立ちます。

基本に立ち返ることも忘れずに

中途採用をするときに忘れがちになるのがビジネスマナーの基本です。
何もわからない新卒時には素直にマナーについての注意事項をチェックしていても、中途採用では「そんなのもう知っている」と軽視しがちです。

面接時の服装の常識や言葉遣いなど、書類作成や面接前には謙虚な気持ちで今一度見直すことをおすすめします。